アミガサ茸はその姿が編み笠に似ていることから名付けられた。日本では極稀に発見されますが、発育条件が難しく、人工栽培が成功されていないためにほとんど目にすることのない茸です。編み笠茸は希少故に長く保存できる乾燥品として売られています。
体中の蛋白質は20種類のアミノ酸から構成されています。
アミガサ茸にはその中の18種類が含まれています。アミガサ茸に含まれるアミノ酸は40%以上にも達し、特に必須アミノ酸と言われる8種類が約その半分を占めています。
子実体には非タンパク性アミノ酸の一種であるシス‐3‐アミノ‐L‐プロリンが遊離状態で含まれており、これは呈味成分の一つであり、この成分は本種と同属である尖り編み笠茸や足太編み笠茸の子実体からも検出されている。又このアミノ酸は編み笠茸の培養菌糸からも検出されているが、編み笠茸属以外の茸からは検出されていない。
食品の旨味成分の構成要素の一つである呈味性ヌクレオチドとしてグアニル酸とアデニル酸が検出されており、特にアデニル酸の割合が多い。一方で旨味成分としてのイノシン酸・シチジル酸・ウリジル酸などは検出されていない。脂肪酸の80%前後はリノール酸で占められており、他にパルミチン酸が約10%、そしてオレイン酸が約5%含まれている。
利用方法:
編み笠茸は肉質が脆いが、茹でると弾力性が出て
しこしことした歯触りになる。バターを使ってじっ
くり煮込む料理との相性が良いため、欧米、特に
フランスではモリーユの名で親しまれ、第一級の
食用茸として珍重されている。
グラタンやシチューなどによく使われる。ピッツァ、
フライ、スープ、オムレツなどの素材としても使わ
れる。
中国では羊肚菌(ようとつきん)と呼ばれ、医食
同源の代表的食材として珍重されている。